成長とは変化することです

●はじめに
 ARDENT勉強会Web Siteを見ているあなたの会社は「無駄の無い効率の良い会社」ですか。それとも「無駄が多く効率の悪い会社」ですか。
 あなたがそのどちらに会社を分類しているかはわかりませんが、もしこのARDENT Web Site を見ることによって「無駄の無い効率の良い会社」に少しでも近づきたいと考えているのであれば、3S活動をする前に、一つアドバイスを差し上げましょう。
それは、「変わろうとすることです。」

 成長とは変化することです。
 小さなアオムシが大きなアオムシになることは、成長とは言いません。
 なぜかといえば、能力に大差が無いからです。さなぎに変化し、そして蝶になり、羽を広げることによって空が飛べるようになる。それが成長なのです。
 会社も同じです。今の会社が、いくら表面的な改善や小手先のノウハウを増やしたとしても、それは大きなアオムシになることと同じです。蝶になって空を舞うことは出来ません。大事なのは、会社自身が変化するかどうかです。

 しかし、変化には「勇気」が必要です。なぜなら、いったん「蝶」に変化してしまったら、もう「アオムシ」には戻れないからです。
 成長するためには、昨日までの会社を捨てなくてはなりません。会社の一部を捨てるのではなく、会社のすべてを捨てる必要があるのです。そうでなければ新しい会社に生まれ変わることは出来ません。頭だけが蝶になることなんてありえないのと同じです。

 会社は変化することを嫌がります。自社を否定するのが怖くて、今までの会社を肯定しつつ成長できないものかと、もがいています。
 しかし、結局は変わることでしか成長できないということに、やっと気づくはずです。
 変化してみて、愕然とすることがあります。それは、会社が捨てることを嫌がっていたものが、実はあまりにもちっぽけなものであったと気づかされるからです。
 ダイヤモンドだと思って一生懸命握り続けていたものが、実はただの石ころだったのです。

 世の中は変化しました。昨日まで正しかったことが、今日も正しいとは言い切れません。
 ついこの間まで「必要な人材」と言われていた人が「不必要な人材」に変わってしまう。これは世の中が不景気になったからではありません。変化してしまったからなのです。
 終身雇用がなくなってしまった現在、「その会社にとって必要な人材」など何の意味もありません。これからは本当の基準で評価される「無駄の無い効率の良い会社」に、自社がならなくてはなりません。
 当ARDENT勉強会では、その基準と方法を、実行と研修の記録を通して解りやすくまとめるつもりです。
 今まで「利益を出している会社」と言われていた会社ほど、自社を否定して変化することは、困難に思えるかもしれません。しかし、空を舞うには、さなぎから脱皮して、蝶にならなければなりません。大きなアオムシでは、羽を持つことは出来ないのです。
 かのダーウィンも明言しています。生き残ったのは「強い種」ではない。「優秀な種」でもない。「変化した種」だけが生き残ったのだと。

 変化とは苦痛をともなうものです。この実践記録が変化の「火種」となり、何のために社員たちは自分の下で働いてくれるのかということを見つめ直すきっかけとなることを願ってやみません。

 御社がスキルアップし、本当の意味での「無駄の無い効率の良い会社」になるために、ARDENT勉強会の3S実践記録が少しでもお役に立つことを願うばかりです。


ARDENT勉強会 幹事 山本
採用の超プロが教える「できる人 できない人」 はじめにより引用 著者:安田佳生 
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